2014年2月4日火曜日

筋・筋膜性疼痛

ワシントンポストのサイトに筋・筋膜性疼痛についての記載がありました。

Myofascial pain syndrome often leaves doctors baffled and patients untreated

なかなか興味深い記事です。

2014年1月29日水曜日

母指の対立運動

母指(親指)の動きにはいくつかありますが、なかでも対立運動が母指に特徴的な運動になります。どのような運動か教科書で調べてみました。

”母指の対立は外転、屈曲、回旋の3要素が複合した運動であり、母指で第5指の先端または基部を触れる動きである”
・・・日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会関節可動域合同委員会(1995)

簡潔に言うと親指と小指(の先端か付け根)をくっつける運動ですね。

この動作が出来ないと物をつかむことが非常に困難になるので母指の大切な動きのひとつです。

対立運動についてキャンベルの手術書に記載がありました。

・対立運動に主に関与するのは母指の内在筋であり、特に短母指外転筋である。
・しかしMP関節やIP関節を安定化するには外来筋も必要である。
・対立運動は以下の動作が組み合わさって行われる。すなわち(1)示指の手掌面から離れる外転、(2)MP関節の屈曲、(3)母指の内旋、(4)基節骨の中手骨に対する𣓤側偏位、(5)他指に向かう動き。
・短母指外転筋の働きは、母指の内旋、外転、内旋、基節骨の中手骨に対する外転、長母指伸筋と共同してIP関節の伸展などがある。したがって対立運動における大切な筋である。

短母指外転筋
http://kana-ot.jp/wpm/learning/post/17
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%AD%E6%AF%8D%E6%8C%87%E5%A4%96%E8%BB%A2%E7%AD%8B

2014年1月27日月曜日

足の裏の痛み

足の裏の痛みもすっきりしないことが多いです。足底腱膜炎などといわれている人が多いのではないでしょうか。従来ステロイドの注射をしたり足底板(靴の中敷)を作ったりしていたのですが、個人的には最近トリガーポイント注射をすることが多いです。画像診断についてのメタアナリシスがあったので読んでみました。無料でこのようなしっかりとしたレビューが読めるのはありがたいことです。

Diagnostic imaging for chronic plantar heel pain: a systematic review and meta-analysis
http://www.jfootankleres.com/content/2/1/32


私なりに内容をまとめてみました。

・足底腱膜の厚さの測定にはエコーを用いたスタディがほとんど。そのほかはMRI、X線撮影など。
・慢性足底痛がある方の足底腱膜は4mm以上あり、そうでない方に比べて2.16mm(超音波で測定)、3.35mm(MRIで測定)厚い
・糖尿病がある方は足底腱膜が厚いことが多い。
・慢性足底痛がある方は踵骨の骨棘(Subcalcaneal spur)がある頻度が8倍以上である。骨棘の生じる部位は母趾外転筋、短趾屈筋の付着部である。
・骨棘は腱膜による水平方向の牽引で生じると考えられていた。しかし最近の研究では垂直方向の圧迫力が骨棘形成に大きくかかわっていると示された。
・踵骨下部に骨シンチで集積を認めることが多い。
・ステロイドを注射すると厚くなっている腱膜が薄くなる。早い方では2週間。
・超音波では腱膜の近位部で無エコーの部分を認め、慢性足底痛との関係が疑われる所見である。これは腱膜の線維が劣化し組織に浮腫を生じた結果と思われる。組織学的に認めるコラーゲンの粘液変性、血管線維芽細胞の増殖に対応した所見である。

画像についてのレビューですので治療についてはほとんど書かれていませんでした。なかなか治らない患者さんがおられたら足底にエコーを当ててみましょうか。


踵骨骨棘について

この図はWikipediaに載っていた写真です(http://en.wikipedia.org/wiki/Calcaneal_spur)



つま先立ちした足を横から撮ったレントゲン写真と思われます。この図で円をつけたところが踵骨の骨棘です。骨の先が尖っているでしょ。

2014年1月24日金曜日

上肢の挙上

上肢の挙上の際

胸椎は伸展、同側への回旋
肋骨は挙上
鎖骨は挙上、後方回旋、Recraction
肩甲骨は挙上、上方回旋、外転、後方傾斜

する。

肩関節について考えていけばいくほど肩甲上腕関節以外の関節が重要に思えてなりません。


2014年1月23日木曜日

同じ姿勢

同じ姿勢をしていたら腰が痛くなったりする方がおられます。特にお年寄りに多いです。靭帯、軟骨、椎間板、筋肉などに栄養を届けるためには体を時々動かす必要があります。同じ姿勢でいるとこれらの組織に栄養が行き届かないことが痛みの原因の一つなのかもしれません。

2014年1月9日木曜日

肩こり

整形外科のホームページによると肩こりの症状は”首すじ、首のつけ根から、肩または背中にかけて張った、凝った、痛いなどの感じがし、頭痛や吐き気を伴うことがあります。
肩こりに関係する筋肉はいろいろありますが、首の後ろから肩、背中にかけて張っている僧帽筋という幅広い筋肉がその中心になります。”とのことです。

治療は”マッサージ療法(筋肉の血流を改善させ、筋緊張をやわらげる)、温熱療法(蒸しタオル、入浴などで筋緊張をやわらげる)、運動療法(筋力強化)、安静、薬物療法(シップ薬、筋弛緩薬、局所注射など)を行います。”


2014年1月6日月曜日

2013年は・・

けっこう書くことはあるのですが何をどう書こうか悩んでいます。
一回調子が出てくるとスムーズにすすみそうですが・・・

昨年は胸郭出口症候群にはじまり、肩の腱板損傷などについて勉強し、筋筋膜性疼痛で終わった1年だったように思います。特に筋筋膜性疼痛は非常に面白く、はまってしまいました。この考え方をすると今まで不思議だった痛みの原因が説明できることが多いように感じています。